HOME > 日本全国ローカル線の旅 Best50 > 第11回 ゆいレール(沖縄都市モノレール線)

今月号

今月号を購入する

今月号紹介

kkベストセラーズ

 第11回 ゆいレール(沖縄都市モノレール線)

日本最南端と最西端の駅を持つモノレールは夏空の似合う鉄道だった

カメラマンを長く続けていると一種の職業病になってくる。まず、晴れの日には家でくつろいでいると落ち着かなくなってくる。もうひとつは近くで鉄道の音がすると、カメラを持って飛び出してしまうのだ。かつて沖縄に行ったとき、最高に天気が良い日でも撮るべき鉄道がないことで諦めもついてのんびりと時間を過ごすことが出来た。

しかし、沖縄特有の青く澄み切った空と真っ白な雲を見ているうちに思うのは「この空と鉄道を撮りたい!」という想い。その想いが通じたのは2003年の夏のことだ。

始めてゆいレールを見たのは2003年の6月、沖縄で梅雨が明けた頃だ。本土では考えられないほど昼の太陽は高い位置にあって、足元の影は横に伸びることがない。空の色も驚くほどの青。そこに開業を目前にした試運転のモノレールが静かに走ってきた。小さなボディーを輝かせて走る姿に夢中でシャッターを切る。モノレールにこれほど魅せられたのははじめてのことだ。実際にモノレールに乗るのは翌年のことになるが、頭の中の「夏に乗りたい路線」に新しい路線が加わった。

ゆいレールの話題の中に「日本最南端の駅=赤嶺駅」「日本最西端の鉄道=那覇空港駅」がある。それも二つの駅は隣り合っているのだ。それまでの最南端は指宿枕崎線の「西大山駅」(鹿児島県)、最西端は松浦鉄道の「たびら平戸口駅」(長崎県)だった。ゆいレールが出来て「西大山駅」の「日本最南端」の碑が「JR日本最南端」に書き換わったのも面白い。

箱根登山鉄道でみられる風景写真

那覇空港〜赤嶺間、地図で見るとこのカーブあたりが日本最南端の位置になっている

箱根登山鉄道でみられる風景写真

奥武山公園(おうのやまこうえん)〜壷川駅
ゆいレールは青い空と白い雲が良く似合う

 
箱根登山鉄道でみられる風景写真

壷川駅近くの公園に保存してある南大東島で走っていた機関車。手前に写っている線路は太平洋戦争まで走っていた軽便鉄道のレール(現在は展示終了)

箱根登山鉄道でみられる風景写真

終点首里駅から近い首里城

 

データ

日本で唯一鉄道のない県だった沖縄。戦前に走っていた沖縄本島の鉄道も太平洋戦争で運転を止め、最後まで残っていた南大東島のサトウキビ運搬用の軽便鉄道も1983年に運転を終了して沖縄から鉄道が姿を消した。それから20年が経ち2003年8月にゆいレールが営業を開始した。那覇空港駅〜首里駅間12.9Kmの跨座式モノレール。

観光のポイント

牧志公設市場(牧志駅)の写真

牧志公設市場(牧志駅)の写真

牧志公設市場(牧志駅)の写真

牧志公設市場(牧志駅)

「沖縄の台所」といわれる牧志公設市場は、終戦後の小さなヤミ市から発展した。約400もの店舗がひしめきあうように軒を並べ、沖縄のエネルギーがもっとも感じられる場所の一つだ。原色の魚がならぶ鮮魚コーナーの他、琉球料理に欠かせないティビチ(豚足)、チラガー(豚の顔の皮)など、豚肉のあらゆる部位が売られている。建物の2階は食堂街になっていて、沖縄の家庭料理が驚くほど安く食べられる。市場を歩けば、沖縄の文化や歴史、そして沖縄の人々の胃袋まで見ることができる。

  • 住所:沖縄県那覇市松尾2-10-1
  • TEL:098-867-6560
  • 営業時間:9:00〜19:00頃
  • 休日:第4日曜日、鮮魚コーナーは第2・4・5日曜日

首里城(首里駅、儀保駅)の写真

首里城(首里駅、儀保駅)の写真

首里城(首里駅、儀保駅)

首里城は、450年続いた琉球王国の王城であり、華麗なる王朝文化に彩られた空間であったが、先の戦争で完全に破壊されてしまった。本格的な復元は1980年代末から行われ、2000年には『琉球王国のグスク及び関連遺産群』として世界遺産にも登録された。首里城が他の日本の城と大きく異なる点は、中国の城の影響を大きく受けていることである。琉球の建築文化・美術工芸、そして琉球の心を訴える貴重な文化遺産をぜひ訪れてみたい。

  • 住所:沖縄県那覇市首里金城町1-2番地
  • TEL:098-886-2020 (首里城公園管理センター)
  • 開園時間 ※有料区域
    7〜9月:8:30〜20:30
    4〜6/10/11月:8:30〜19:30
    12〜3月:8:30〜18:30
  • 入場料:大人一般800円

地図

ページの先頭へ