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第1回 津軽鉄道

地吹雪を行くストーブ列車の中は人とストーブの暖かさとスルメの匂いにあふれていた

古めかしい客車に乗り込むと石炭の燃えるにおいに混じってほんのりとスルメが焼ける臭いもしてくる。地吹雪で凍えた体に暖かい車内と赤く燃える炎がうれしい。真っ白に曇ったメガネを拭いていると、大きな荷物をシート脇に置いたおばあちゃんが焼きたてのスルメを手渡してくれた。暖かい雰囲気に、あつあつのスルメでちょっとお酒でも欲しくなる気分だ。

途中の駅で降り立つおばあちゃんを見送る。ガタンと列車が揺れて、また地吹雪の中へ。風上の窓には地吹雪が強く当たって白い模様を描いている。ちょっとした窓の隙間から、さらさらと雪の粒が振り込んできて上着を脱いだ首筋に当たって冷たい。こんな冷たさの中で、大きな荷物をかついで地吹雪の中へ歩いてゆくおばあちゃんを思い描いた。

ストーブ列車での出来事の写真

降り積もった雪を掻き分けてストーブ列車が金木駅に入線してきた

ストーブ列車での出来事の写真

車内ではだるまストーブを行商のおばあさんたちが囲む

 
ストーブ列車での出来事の写真

ストーブの上ではスルメを焼いて・・

ストーブ列車での出来事の写真

金木駅から近い斜陽館、太宰治の生家。現在は太宰治記念館になっている

データ

青森県 津軽五所川原駅から津軽中里駅まで20.7Km。
ストーブ列車の運転は例年12月1日〜3月31日まで1日2往復運転。

特徴

基本的に津軽21形気動車1両によるワンマン運転が行われている。毎年春に行われる「金木桜まつり」(芦野公園) 開催時には最大3両で運転し、キハ22形気動車が混結となることもある。また、団体臨時列車では同社の客車オハ46を津軽21形で挟んで運用する光景も見られる。

ストーブ列車の概要

1日2往復運転。編成は機関車と客車の2両編成で運転。客扱いは津軽五所川原側の1両のみで、津軽中里側の車両は団体専用車両として多客の時に使用している。車内には石炭だるまストーブが2台あり、するめを焼いて食べることができる。ストーブ列車に乗車する際は、通常運賃のほか、大人子ども共1枚300円の「ストーブ列車券」が必要。使用後は乗車記念として持ち帰り可能。

沿線の見所

太宰治記念館 「斜陽館」(金木駅)の写真

太宰治記念館 「斜陽館」(金木駅)

太宰が中学進学に伴い1923年に青森市へ転居するまでこの家でくらした。小説『思い出』や『津軽』等には太宰がこの家に対して抱いてイメージが記されている。太宰の死後、町内の旅館経営者が買収し太宰治文学記念館を併設した旅館として改装され太宰の小説『斜陽』から「斜陽館」と命名された。その後旅館の経営が悪化し経営者が手放す旨を発表した。これに対して金木町(当時)は経営者から斜陽館を買い取り町営の文学記念館として再出発する事になった。

津軽三味線会館(金木駅)の写真

津軽三味線会館(金木駅)

津軽三味線発祥の金木は、たくさんの有名演奏家を輩出している。津軽三味線会館は津軽三味線の全国大会が開催される場所でもある。津軽三味線の歴史などを展示する博物館機能を持ちながら、津軽三味線の魂の音色を各会派の精鋭の演奏で聞かせてくれる。

立佞武多の館(津軽御所川原駅)の写真

立佞武多の館(津軽御所川原駅)

五所川原の夏を熱く彩る立佞武多(たちねぷた)を常設展示する。五所川原立佞武多(祭りは、五所川原市で8月4日から8月8日に開催される祭りで、「青森のねぶた」と「弘前ねぷた」と並ぶ青森三大佞武多の一つ。

地図

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