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![職人紹介写真[1]](images/matumoto_img1.jpg)
障子に施す組み付け彫刻や欄間、また看板彫刻に置物彫刻、さらには香合や結界などの茶道具。
松本さんの仕事は数々ありますが、このほかにも様々な相談が持ち込まれる。
たとえば大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパンにあるレストランに飾られている、2メートルほどのキリンのレリーフも松本さんの作品だ。
そもそも祖父、父と続く木彫り師の家に生まれた松本さん。跡を継ぐのは運命づけられたようなもので、本人も決して嫌いではなかったそう。それでも専門的にデザインを学び、将来を考えたときに迷いはあったと言う。ちょうど二十歳のそんなとき、「生まれついての恵まれた環境を生かさないのはもったいない。」との恩師の言葉にも後押しされ、この道に進むことを決意。以来30数年、常に悩み苦しみながらも「木のぬくもりを現代生活に生かしたい。」との思いで続けてきたとのこと。
![職人紹介写真[3]](images/matumoto_img2.jpg)
木彫刻の小さな博物館を兼ねた松本さんの工房
![職人紹介写真[2]](images/matumoto_img3.jpg)
彫りに合わせて数々の小刀を使い分ける
一方で、「物はただものとして存在するだけ。」と松本さん。言葉を飾って物の価値を水増しすることは潔しとせず、「だから自分は商売が下手」とも。例えば催事で店先に立ち、買おうかどうか迷っているお客さんがいる時。松本さんの口をついて出るのは『やめた方がいいですよ。』の一言。そして『ゆっくり考えて、気持ちが変わらなければまた来てください。』と続きます。
折角のお客さんを逃すのでは、と問う店主に「ものとの出会いは一期一会。とくに自分の商品は、生活にないと困る物じゃないから。」と答える松本さんですが、その裏には、江戸木彫刻の伝統を守る使命感と自負が垣間見える。そしてその作品には、余計な説明を必要としない、揺るぎない個性と存在感がある。
・号 宗広
・東京都伝統工芸士
・墨田区無形文化財
・すみだマイスター
・日本木彫連盟江戸木彫刻理事
・江戸下町職人会会長
・茶道正教授職
| 1950年 | 東京都墨田区に生まれる |
|---|---|
| 1970年 | 桑沢デザイン研究所卒 |
| 2006年 | 木彫り工房/ショップ「栄樹」オープン |
●マイスター創作大賞 優秀賞受賞
●東京都優秀技能賞 受賞










