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第9回 お題「色」 入選作品発表&講評

門灯は母の色して待っている(井口堂のロバ)
モノクロに東京タワー染まる時(唯我独尊)
いつ見ても赤が元気な我が家計(アクア)

[2012年1月17日]

 

【金賞】
門灯は母の色して待っている(井口堂のロバ)

まさしく、作者の伝えたい色合いが見えてくる作品。

寒い季節は、門の灯りが一層あたたかく感じますね。

 

【銀賞】
モノクロに東京タワー染まる時(唯我独尊)

実際は赤い東京タワーですが、

“モノクロ”と表現したことにより

句の内容に豊かな幅ができました。

多くを語り過ぎてなくていいですね。

 

【銅賞】
いつ見ても赤が元気な我が家計(アクア)

こちらの“赤”は元気だと困るのですが、

ユーモアのある詠み口で完成されています。

今回、こうした「赤字」や「黒字」を題材した川柳は

意外と少なかったですよ。

 

<佳作>

今日もまた三原色に騙される(つぶ焼きイモー)

毛糸だまあなたに似合う色さがす(鯖ンナ)

人生も後半なのにまだ蒼い(雄之介)

顔色に出したら負けよカメレオン(素人)

色の無い世界を知っている大人(さごじょう)

初空にひとつ明るい色を足す(伯林)

あるらしい無彩色なる生き方が(タケちゃん)

真っ白にリセットされたプロポーズ(りょうちゃん)

追伸を読むまで空は青かった(風来堂)

あなたにはつい出てしまう顔の色(しげき)

 

●総評●

さまざまな「色」を取り入れた作品が集まりました。

目に見える色だけではなく、

心の中の色や想像の世界を詠んだ川柳も多くありました。

入選・佳作には、内容と言葉選びが

心地よくマッチしている作品が並んでいます。

 

 

川柳を発表する時のペンネームを「柳号(りゅうごう)」と呼びます。

みなさんあれこれ考えられたお名前で投稿してくださっていますね。

この川柳倶楽部は本名での投稿だけでなく

柳号での投稿も可能にしていますので、

ぜひお気に入りの柳号を自分につけてみてください。

自分にもうひとつの名前をつけると、

分身が出来たようで楽しいですよ。

 

<編集部より>
今回、見事、入選された御三方には、編集部から賞品を

郵送させていただきます。

また、現在募集中のお題は

「どきり」

です。

締切は1月20日ですので、奮ってご応募ください!

 

 

 

 

 

≪ やすみりえさん ≫ プロフィール

川柳作家。神戸市出身。
文化庁文化審議会国語分科会委員。
大学卒業後に川柳の道へ。
恋をテーマにした独特の川柳が幅広い世代に好評を得る。

現在、テレビ、新聞、雑誌など多くの公募川柳の選者・監修者を務めるほか、子供たちへ川柳のワークショップを開催し、言葉の魅力を伝えている。
著書に『平凡な兎』(JDL)、『やすみりえのトキメキ川柳』(浪速社)、『ハッピーエンドにさせてくれない神様ね』(新葉館出版)などがある。


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