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「In Transit  イン・トランジット」

注目したいLCCの本格参入

[2011年8月 8日]

最近、新会社設立や日本参入のニュースが話題を集めるLCC。
Low Cost Carrier(ローコストキャリア)の略ですが、
日本語では「格安航空会社」と訳されることが多いですね。

でもこの訳、英語とはそのニュアンスが少し異なります。

「格安航空会社」はその航空運賃の安さを強調する印象で、
もちろんそれは利用者にとってのLCCの最大の特徴なのですが、
本来何が「ローコスト」なのかというと、
それは「運航コスト」なのです。

つまり「LCC」という名称の本来の意味は
「運賃が格安の航空会社」ではなく、
「運航コストが低い航空会社」なんですね。

具体的には、

・保有機の機種を統一することで整備コストを抑える
・運航スケジュールの効率化で1機ごとの稼働率を上げる
・簡素な空港ターミナルに発着して使用料を削減する
・機内サービスは簡素化・廃止あるいは有料化にする
・予約システムをオンライン化・直販化する
・業務効率化を進め人件費を抑制する

などの施策を徹底することで、
たとえば
「1人の旅客を1キロメートル飛行させるためのコスト」
など指標を、
従来のフルサービス航空会社の3〜4分の1以下に
抑えることに成功しているところもあります。


考えてみれば、
どのような航空会社でも
航空機・ジェット燃料・パイロットの資格・整備基準・安全基準などに
求められる条件やコストは基本的にすべて同じのはず。


そのようなに従来と同じモノと枠組み・規制の中で
低コストの新しいビジネスモデルを生み出し、
結果、低運賃の提供を実現しているわけですから、
それを「既存のものを再構築する工夫がもたらした発見」
と呼ぶ専門家がいることも理解できます。


LCCを利用する際、運賃だけに注目すると
従来の航空会社とのサービスの違いばかりに気を取られますが
(ソフトドリンクやブランケットが有料だなんて!とか)、
その理由と背景を知っていれば
空の旅の新しい選択肢として
より納得して楽しめるのではないでしょうか。


LCC誕生により世界各地で
それまで空の旅にまったく縁のなかった人たちが
頻繁に飛行機を利用するようになったのも事実。
LCCが人々の移動の概念さえも変えていくかもしれない、
と言うのは少々大げさですが、
今後数年の間に日本の空に起きる変化は
私たちの生活に少なからぬ影響を及ぼす動きとして
注目する価値があるようです。


 

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